【Gouge】
SIZE:W80×D42×H37.5×SH18(cm)
酒見椅子店の考えるエレガントを形にしたソファ。柔らかなスウェード生地をつまみキルトで丁寧に張り込んで、硬質なフォルムに柔らかさと表情を加えました。ティータイムや読書などの、ゆったりと寛いだ時間を過ごしてほしい、そんな場所を提供するソファです。
- 質問1酒見椅子店はどんな会社でしょうか?作られている家具の特徴など。
- 酒見社長
- 初代は私の祖父で、最初は家具の卸問屋をやっていました。ソファもベッドもまだあまりない頃で、自分が仕入れたソファに毎日座って「気持ちいい」と感動する祖父に、祖母が「そんなに気持ちがいいなら作ってみたら?」と言ったことで、酒見椅子店が始まりました。父が二代目になったときには、家具も機械加工の大量生産の時代に入りましたが、祖父も父も量産型の会社にはなりたくないと思い、家具を一本一本しっかり作っていく仕事をしようと決めました。その時から、初めてソファに座ったときに祖父が感じたような気持ちよさを大切に、目の届く範囲で一本ずつ丁寧に作っていくスタイルが確立しています。
- 質問2最初に「ネコ家具」を作ると聞いた時の率直な感想は。
- 酒見社長
- もともとネコ家具のことは知っていたので、うちにも製作の話が来ちゃったか、と(笑)。今までのネコ家具は本当に綺麗に作られているなと思っていましたし、大川を代表する家具店としてふさわしいラインナップになっているな、という印象でした。また、そういう家具をそのまま見せるのではなく、ネコ家具という形で小さくして話題にしながら発信できていたところが素晴らしいなと思います。
- 質問3ネコ家具製作のこだわりポイントは。
- 酒見社長
- ソファ作りは手順がすごく大事で、それによって中の芯材構造も変わるので、ネコ家具の場合もその製作手順が一番工夫したところです。今回のソファの場合、人間用は土台の木工部分に布を被せて、内側から引っ張るという手順でクッションのブロックを作っています。一方、ネコ家具は小さすぎて中に手が入らないので、布を少し被せては引っ張って接着するという手順をとりました。試作品を作る中でたどり着いた方法ですが、こんな風に作り方を調整できるのは木工部分からソファの張りの部分まで一貫して自社内で行っているからで、既製品ではなく注文で一本ずつ家具を作っているうちの強みだと思います。
- 質問4今後の展望についてどのようにお考えですか。
- 酒見社長
- 一般のお客様に加えて、建築や内装・空間のデザインをするプロの方々にも我々の技術やデザイン力を発信したいです。近年、設備を更新して今まで以上に技術力も効率性も上がり、様々な要望にお応えできるようになりました。また、今まで培ってきた技に加えて、現代のテクノロジーも取り入れていこうとしています。その一つがデータ化で、例えば設計図だけでなく、どういう家具ができるのか一目で分かる立体のデータがあれば、お客様とスムーズに話を進められます。作る家具の情報を、分かりやすいデータでお見せすることで、言葉や距離を超えて国内外問わず様々なお客様の要望にお応えできるのではないかと思っています。